パート1(呼びかけ、質問、依頼、命令などの仕方)
返事・相づち{ 呼び掛けへ . 依頼その他の働きかけ}
質問への返事{はい・いいえ . それ以外}
. 存在を示す返事 . 相づち
こんにちは . ありがとう
. おめでとう . すみません
. 申し訳ありません
. 敬称 . 敬語と謙譲語 . ビジュアルなボリューム表現
返事・相づち
(ポピポ(音声記号):もしもし、Hello )は、感覚機能をこちらに向けるよう働きかける呼び掛けです。これに気付いて、「やあ」「あら」"Hi!"
の感じで答える1字母のシンボルが
です。
は、こちらの#39(感覚)が呼び掛けを#47(受け容れ)たことを
表しています。
は、1文字だけで独立した答え方です。これに続けて何かいう場合には、いったん終止符で区切ってから次の文章を続けます。
またはそれを伴う「重ね文字」の、「依頼符」仲間を文頭に持つ文は、受け手になにかを要求しています。この返答には、要求を受諾するか否か、相手の要求に逆らうか、どうしていいかわからないかなどが考えられますね。
これらの答えの場合にも、別の文章を後に続ける場合には、間を終止符で切ります。
・述語の正否を尋ねる質問への答え:
(gd)、
{gd,05}、
(ge)、
{ge,05}
または
(57)
・はい、いいえで答えられない質問への答:述語がそうか否かを問う質問には、はい、いいえに相当する返答が求められます。このような質問文は必ず述語および動詞符を持ちますから、「試案」では質問文の動詞符の
または
を否定するかどうかで返答します。動詞符が複雑な「重ね文字」でも、その述語を肯定する返事ならば
または
、否定するなら
または
の動詞符のみを返事に使います。
否定形の質問文で「… しませんか」「… ではないのですか」と尋ねられた場合にも、答えが「… する」なら、�img SRC="../codes/gd.gif" NOSAVE height=27 width=27>、「… しない」なら、と返事します。音声記号での返事は、
(ヨ)、
(エ)、
(ニナヨ)、
(ニナエ)です。( 音声記号参照)
![]()
:
「彼はあなたのお兄さんですか?」の質問に対して、
: 「はい、そうです」、
: 「いいえ、ちがいます。」
(命の関係が同じレベルで男性)→ brother
:(上の brother)→兄(
も重ねた1文字は3親等の叔父・伯父の意味に用います)
*
(である)の動詞符が
(する・なる)の動詞符に替わったのではなく、
返事のは、質問の
を省略した動詞符です。
これらの場合、質問した側が何について説明されるか分かっているので、主語が質問と同じで簡単な答えの場合には、主語を省くほうが簡明です。述語も、質問の文章を繰り返しさず、 代動詞(付属の字母を省略した動詞符)でこと足ります。英語文化圏では、主語の省略、時制の不一致は誤った文とされますが、手話を活用する共通語では、間違わず 簡単なほうが相手に親切です。
だから質問への返答で、主語の省略や、原形の動詞符を伴う述語があれば、それは質問で出た動詞を省略した返事です。時制などが落ちていても、それは質問の時制と同じと考えます。
質問の焦点が対象語や目的語にある場合、それらの指標記号#30または#31を頭に置いて、文章は構成せず文節だけで答えます。これも伝統語ではぶっきらぼうな返事ですが、手話ではこの方が親切でしょう。
日本語では出席点検に「はい」と答えますが、英語では一定していません。トイレ使用中を伝える声もさまざまです。ユニークな返事も楽しいですが、共通の答えもあったほうがうろたえないで済むでしょう。
背景の異なる人々の交流では、相手の話の内容を理解しているか、いないか、受信者側は時々反応を示すことも大切です。同情を示すのも友好を滑らかにします。これら相づちは、片手一度の手話で済むよう準備してみました。
:認識(15)が通じている(14)と示す文字→ 話が伝わっている合図
:認識(15)が否定されている(05)文字→ 分かりませんと訴える合図
:同じ(13)心(68)を示す文字→ 同情しますの意味表示。(姿が見えるなら、もちろん表情がこの合図よりも大切です)
こんにちは・さようなら:
{33,35,40}[bo-na-fi:-na-wa]
こんにちは、おはようございます、こんばんは、さようならなどの出合いと別れの挨拶は、これ1文字をオールマイティーとします。地球世界のバランスが永く保たれることを互いに祈り合う、地球民の挨拶です。( 参照)
「ありがとう」には、「感謝」を意味する一文字。
:
(喜び)を受け止めている文字です。音声では、ハナパナダと読みます。
ありがたさの程度を表す修飾語を前に置いてもいいでしょう。
:たいへんありがとうございます。
: 「喜び」に「向かう」の組み合わせで「祝い」を表し、これ一文字で「おめでとう」にも用います。音声記号はハナパナキ
です。祝う対象を後続させたり、修飾語を前に付ける自由は、
の場合と同じです。
すみません、失礼します:
{04,15,68}(ハナイナギ)
:「不注意を認識している」との文字の組み合わせで「すみません」を表します。
相手の状況をわきまえないすまなさの表現です。不注意からぶつかったり、相手の時間ををわずらわせて何か頼むときなどに用い、大変悪い罪意識を認めるというのではありません。
:{60,68}(誠)の反対
(06)である罪を意識
(15)した状態を示す文字。自分自身が他を害したと罪の意識を持つことを表しています。一文字で「申しわけありません、ごめんなさい」の意味として使用します。
敬語や謙譲語は地域ごとの差が大きいです。敬意や謙りの表現を合理的に表しました。述語動詞の前に
があれば主語が上位者として敬意を受ける表現、
があれば主語が謙っている表現とします。代名詞や名詞の敬語化、謙譲語化は特にしません。あえてそれらにも何らかの表現を望む場合には、敬称を被せたり修飾文字をそれらの前に置いてニュアンスを伝えます。
![]()
:
P妃殿下(貴婦人)はそちをお招きにはなれませぬわ。
: {10,13,17,19}:高い位の女性、
: Pを用いた表音ロゴ、
: 招き
![]()
:私めがあなた様にお供仕ります。
:{13,21,41}(沿っていく、伴って進む)→供をする
また、ポイントの大きさにも、大きいことを強調する効果があります。
もし森(
){10,26,37,66}の表現が思い付かなかったり、詩的に述べたい場合には、
で、伝わるのではないでしょうか?