しくみの特徴 視覚記号 表音表記 表意文字
文法 情報整理 さまざまな伝達手段 利用状況 問題点と展望
はじめに
地球語は他の言語とたいへん違っています。
一人一人の幸せのための言語です。
宇宙は、最初は無から生じた一でした。
それが動きまわり、新しい生成をくりひろげつづけています。
「常に変動し内容を増やしながら
すべて最初の一という存在の源とつながっている」
というのが宇宙に存在するものの宿命ならば
宇宙はきっと自分を分けて分けてもっと知りたいのでしょう。
そこに命を与えられたヒトもまたその縮図なのでしょう。
だからわたしたちは、常に知識と発見の欲と喜びを持ちつつ、
一方他とつながったときにうれしく、
自分が溶け、すべてが一体に感じられるときに幸せを感じるのでしょう。
地球語は、そんな直観が形になったものです。
分解と統合を同時にイメージしながら
地球自然の一部として自分を観、
他とつながるのを支えようと働く手段です。
原始からまだ見ぬ未来の事象まで
すべてを含む内容がしくみの中に顕れ、隠れています。
- 表意のしくみでは、文字自体が意味を表し、
造字自体が情報整理することになります。
内容の多い情報を合理的にコンパクト化する備えもあります。
- 伝統言語に取って代わろうとするのではなく、
伝統の言語と文化を育て続けるのも助けます。
それぞれが母国語で扱いながら国際間で直接伝達することにより
互いのちがいに気づきあって理解を深めてゆきます。
- 象形文字は幼児の母国語習得すら手伝い、
表意文字や発音記号は外国語の習得を助け、
どこまでも伝統言語を補助する手段です。
- 表音のしくみは、表意とは分離して働き、
どんな発音でも見て再生できるように示し、
固有名詞のオリジナルな発音の表記や音声アートの技術指導を支えます。
- 一言語のしくみでありながら多様な表現手段に展開します。
手話・身振り語・触覚伝達、機械に認識しやすく設定した音声記号、
これらすべてが自然に連携するので、世界中でどんな境遇にあっても
伝達の道を失うことなく、ひずみの少ないグローバル社会をもたらします。
また常に発見と新しいアートを刺激します。
以下は、大修館『言語』2006年11月号・人工言語ミニ事典に掲載された記事に
少し加筆した地球語の具体的なしくみの概要です。
利用目的から一部お試しをお望みでしたら「地球語はあなたから」も参考にしてください。
字母70、数字・文法と情報整理用の記号:
総計90が地球語伝達のすべての基。
全記号は、それぞれに番号・アスキー・手話・
一音節の名前(音声記号)がつき、
補助的な1記号の例外を除けば、
みな同じ正方形に収まる単純な幾何学形です。@
音声記号で話すことも可能ですが、何語で読んでも
通じる1+2=3のように、各自の母語で読みながら
手話や文字で同時通訳する方法を優先します。
地球語は表音・表意に記号を兼用しますが、
* 地球語の表音のしくみは、 |
A表音括弧![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() : ![]() (↓を参照) (前の ![]() A-2表音基礎記号の例 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
A-3上の複合による音素記号の例
|
各字母は、基礎イメージを想起しやすい単純な形です。B
|
B表意字母のイメージの例 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
・造字 基本的に次の2方法、またはそれらの 〇意味要素に該当する字母を重ねる。C-2。 〇複雑な概念は、漢字の熟語のように前が後ろを 修飾する順序に複数連ねて表現する。 〇基礎文字はヒト共通の認識要素と自然を基に定め、 文化用語は、基礎語を組んで表現する。C-3 * 文字自体が意味を解説するので、 地球語を使用するとき自分の文化を 自然要素から問い直すことになります。 〇1概念を表すために重ね合わせる記号の数に 特に制限はないが、多く重ねると内容が 見分けにくい。このため補助記号gf(ハイフン)を 間にはさみながら象形や抽象の基礎文字を 横つなぎして複雑な1概念を表現する。 C−4 |
C-1上を重ねた象形文字と応用 C-2意味を重ねた抽象文字
C-4 一概念の分解表示 |
・文法は簡潔、語順は自由
文字自体で品詞の区別はしません。 逆向きに修飾する場合には修飾語の前に
前置符も接続符も各1記号のみですが、
動詞符D-4は、
*このしくみはまた、人間や自己中心的な
時制・受身・否定・意志などの動詞区別も、 |
D文法記号の例
D-2前置符
D-3接続符
D-4 2つの動詞符 |
・呼びかけ・質問・依頼などには、文頭符号でまず用件内容を明かします(D-5)。
D-5文頭符号:2点で挟んだ文字が用件を示します。
:
(感覚)をこちらに向けての合図
:
(?)お尋ねしますの合図
つづく文章の尋ねたい部分にも
を重ねます。
![]()
: あなたはそれを見ましたか?(過去動詞が疑問)
![]()
: 誰
{
}がそれを見たのですか?
: 相手に何かを
(求め)る合図
: それを見てください。
: それを見せろ!(
力、
命令)
・表意用括弧は、該当字母を挿入する方法で会話体ほか文中文や文字を分別し、
名前の類別表示やロゴの設定も行うなど、括弧類は、情報整理に多様に役立ちます。E
E表意括弧![]()
![]()
: 君の見なかったものを私は見た。(文中文を括っている)(物)
![]()
: 「もしもし」「あら!こんにちは」
![]()
:会話体の括弧(
←
音:基礎文字),
(驚き)の
は、波立つ意味。
オールマイティーな挨拶語←{
平和{
永く続く,
均衡},
グローバル世界}
情報整理やロゴ作成も表意括弧で
![]()
:名前の類別括弧;次は
(本)の名と示します。
:『言語』(
内は表意1字ロゴ)
![]()
: 表音括弧内は音声で[gengo]
他に、意味抜き括弧![]()
もあります。
これで包んだ文字は元の意味が消え、個人的に自由な設定で利用できます。
字母の形を手で象る手話や宙に書く動きの手話Fは、
字母の学習を身体感覚で助け、記憶を保つ働きをします。
手話記号もなるべく自然な仕草に近づけています。
このほか次のような伝達手段があります:
・全身で字母を象る⇒ より遠くまで見え、意味を示すダンスなどにも利用、20余か国、以下のような多方面からの資料請求や採用がわずかずつありました。
・外国語の指導や幼児のことば学習の補助(豪、US)、
・他の表音文字(スエーデン)や人工言語創作(ロシア)の参考、
・ 会社のロゴ作成(US)、音楽CDカバーとHPのデザイン(ベルギー)、Tシャツデザイン(英)
・グラフィック学習の素材(US)、
・新思考手段、インスピレーション刺激手段(日・独)
・異文化の共働者間の仕事用語シンボル(インド)、
・シンボルを心理学的な治療用に(US)、
・地球外知性との交信用(独)、
・地球語シンボルによる俳画(日本)
・カラー・シンボルで俳句(中国在住カナダ人)
・地球語身体記号を利用する瞑想体操への参加(西海岸WA,CA)
留学生が多いオーストラリアのある小学校では2006年に地球語科目の授業が実験され、
子どもに人気だったそうです。先生の個人的な都合で2007年は中断。
地球語サイトで1999以来連載中の短詩訳コーナーには、世界各地の詩人から声援が届いています。
利用例はリンクページも参照してください。
地球語HPでは、協力者たちのお蔭で重ねてタイプできる地球語フォントや資料を
無料提供していますが、個人では推進に限界があります。
より大きな技術のある開かれた場に世界中から参加者を得て、
しくみの精錬や字典・辞書の建設を進められたらと希望します。
今のところ英語か日本語ができない人は知ることができないディレンマがあります。
言語的・肉体的マイノリティーにもヴィジュアルに理解できて参加しやすい、
サークルのありかたを探りたいです。
しくみの問題点としては、上下を逆にした場合、意味も逆転してしまう怖れがあること。
このしくみは記憶義務の量を減らしていますが、向きを明確にして使う必要があります。
地球語絵文字やゲームで世界の子どもたちが遊ぶようになれば、彼らに橋がかかり、
やがて世界の伝達を妨げる壁に穴がひろがり得ると信じます。
地球語アイコンやしくみを多用するゲームを開発しませんか?