各字母や記号は、それぞれに単純な名があります。
だから名前の音声がその文字と内容を想起させるので、
それをメッセージを伝えるために使うこともできます。
言語はふつう文字よりも音声ことばが先です。
アルファベットは文字から音声を呼び出してイメージにつなぎます。
ところが、地球語では逆に音声が文字を思い出させ、基本的には文字で伝えます。
地球語の声による伝達は、「ことば」とは少し違って、「音声記号」と呼ぶのにふさわしいでしょう。
「音声」を表現する表音記号とどうぞお間違いなく。表音記号は、発音の仕方を伝えるだけです。
*たとえば英文字でいうと、Aの「エー」という呼び名に相当するのが音声記号。ANIMATIONなどと綴る表音記号のそれぞれに与えられた名前です。英語の表音は一定せず、ANIMATIONの中の2つのAは、異なる発音ですが、地球語では1つの表音記号が示す音は常に一定です。またAの呼び名はフランスでは「ア」など、地方で異なりますが、地球語では音声記号(記号名)も 常に一定です。)
「ことば」が地方なまりや時代変化を伴うのに比べ、
文字によって固定された地球語の音声記号は変化しません。
共通性は保たれますが、限られた音声しか使えない窮屈さがあり、
感情の直接的な表現では、伝統語にかないません。
新鮮な感覚が声になってほとばしり出るのは、誰にとっても母語です。
地球語の音声記号は、あくまで共通の補助的な伝達手段であり、
伝統的なことばにとって代わろうとするものではありません。
1) コンピュータにも人にも区別しやすい特徴的なそれぞれ 1音節の名前。
2) 5大母音を表す記号は、その母音の発音そのままの名前 。
3) 5大母音以外の表音機能を持つ字母も、なるべくその表音要素を取り込んで命名。
ただし音声記号の音韻の種類は、区別しやすいよう種類を制限し、4) 同類の形の記号には、なるべく近似の子音を使い、基本的には子音+母音の音節 を単位として命名。
発音と聞き分けの容易さを考え、吸息音・舌打ち音・声調の区別、
口蓋垂や喉頭を使う子音などは、利用していません。
また、単純な長音を用いるほかは、音韻以外の要素も音声記号の
設定要素から省きました。 弾き音は、[ l ], [ r ] と区別しにくいので
別の子音を借りて名づけた、などの場合もあります。ドイツ語民がpとbを聞き分けられないなど、無声・有声音の区別をしない言語は少なくありません。
5) 数字は、{子音+母音+軟口蓋鼻音の「ン」}の音節で命名。
すべての民族が満足する記号名の子音の設定は無理なので、
付属の母音とセットで区別しやすい工夫を図ります。大きな数になるにしたがい母音調音の開き も大きい音韻の名。
1から5までは子音の発音器官が順に奥まる名。
補助括弧は{子音+長母音+〔t 〕}の音節名。
(他の一般字母と区別して記憶を助けます)
5大母音に下記のような共感覚があるとの目安を想定しました。
(シュタイナー、大石凝著の言霊など参考、著者自信の感覚に頼って)
表意字母の基礎イメージにマッチし、しかも 他とまぎれないよう母音を選んで音声記号を組みました。
(音声のイメージ感覚は、個人や民族間で差があります。このプランにどこまで共感がえられるでしょうか)
あ……大、空間的心情的ひろがり、感動、命、自然、あたたか、包容性
え……積極性、抵抗、平面的な延長、燃焼
い……線的、細い、軽い、力の抑制、一方向性、意志、関係、継続性
う……源、奥、忍耐、縮小、沈潜
お(丸く形作った唇で)……形体的、統合的、独、個、厳か、止
* エスペラントのアルファベットの名づけ方は、5大母音に関しては地球語と同じですが、
すべての子音がその子音の発音+母音 [o] だけで命名され、記憶量をさらに倹約しています。
しかしこの方法では、bと v、rと l など聞き分けにくい名が含まれます。
地球語の音声伝達はコンピュータとの交信も利用目的なので、
聞き分けやすさを重視ししました。
添付の母音 | ![]() |
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方向 | ![]() ![]() |
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比較 | ![]() ![]() |
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もの、自然 空間、時、 形、存在、 現象、状態 |
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関係、状態 | ![]()
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![]() ![]() (表意括弧) ![]() (重ねたことにする補助記号) |
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![]() (意味スウィッチ記号) ![]() ![]() ![]() (表音括弧) ![]() ![]() (意味抜き括弧) |
![]() (表音分類括弧)
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数字 * ンは、 軟口蓋鼻音 |
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字典の音声記号欄にもそれぞれの名前が載っていますが、
それらは「地球語」の表音記号でも発音の仕方を解説しています。
*音声記号は他と比べて任意の設定なので、今後グローバルな討議の上変更する可能性が考えられます。
そこでとりあえず記号に別の番号も打ち、番号からも記号を呼び出せるようにしました。
地球語フォントを持っていなくてEメールで地球語を使う通信が必要な場合には
番号をお使い下さい。
表意文字を読む場合には、たとえば、 を「植物」、
を「木」と呼ぶなどのように、
記号に対応する日本語の単語で直接お読みください。
の名:
〔軽い「ナ」〕:[n@] (@は、schwaと呼ばれるアクセント無しの中間母音)
n個の字母が重なる文字では、それぞれの間にこれをはめ、n-1の「ナ」が要ります。
この発音は、将来の音声入力コンピュータが自動的に進むのを足留めして次の字母を同じコマに打たせます。
接着剤の役目でしかないこの音声記号には、アクセントなどを置かず短く目立たないよう発音します。
例:
(私)を構成する
(ム)と
(オ)をそのままつなぐ「ム
オ」は
「モウ」に容易に変化するでしょう。「ムナオ」なら変化なく保てます。
ちなみに
(太陽)は「パナワ」、
(地球)は「オナポナワ」、
(花)は「ザナハ」と読みます。
(こんにちは)は「ボナフィーナワ」、
(ありがとう)は「ハナパナダ」と発音します。
どうですか、平和な響きでしょう?
日本語では「ネコ」と「コネ」では意味が違いますが、「重ね文字」の中の字母順は、
転倒していても伝わります。ですが、書き安さではなく
、イメージを受け取りやすい順、
ふつうは、意味にとって重要な要素の記号から順に発音するのが捉えやすいでしょう。
同じ教材で学ぶ慣習により、将来「重ね文字」の発音順が
一定化する可能性もありえます。その場合には、順序を変えることで意味の受け取り方を区別し、
音声伝達では内容をスウィッチする補助記号
を省けるかもしれません。
〔 o:t 〕: 文中の空白を示す音声記号
人間が相手の対話では、ことばの場合と同じように終止符や区切り符は、
「間」や表情で伝え
られますが、初心者が使う場合にそれらは意味の当てにはなりません。
また、将来音声入力のコンピュータ
を使う場合には、音声の空白記号もあったほうがよさそうです。
「(中味・本体)の
(ライン)の後、スペースを
(囲って)保つ」という意味を簡略化した表意文字の名前を組んで、「空白」の音声記号としています。
これらの音声補助記号は、手話にも対応します。
ふだんのおしゃべりは各自母語で、目の前の相手に母語が通じなければ手話訳をして補助します。
音声記号は知らなくても、地球語は使えます。