全記号の形
↑地球語「試案」で用いる全ての基本記号です。プリントしてお手元に置いてください。
* 一度自分で書いてみると、すぐに憶えられます。
・ 数字: 地球語の文中で数字関連にのみ使用する、2~9(n2~n9)の記号を指します。
0と1も数字ですが、長丸と縦棒の記号は、他の目的にも利用しやすいため字母の仲間に入っています。
・ 補助括弧: 情報整理のための多目的機能を持つ括弧:pl~rr。
しかし、形の区別やタイピングには、少ないほうが楽です。
現行の英語のキーボードで直接入力できる記号数(普通94)以下なら無理はないでしょう。
「試案」では、基礎語のシンボルとなる記号を、2~3字母の「重ね文字」で表現できるので、
もっと少なくすることが可能です。数の上では字母が60しかなくても造字には十分です。
類語辞典の表題千項目を60記号の組み合わせで表現できるかどうかも試みました。
基本記号数が少ないと、基本形の暗記は簡単でも「重ね文字」の組み合わせが複雑になり、
かえって使いにくく、間違いやすいと感じました。日常的には
シンプルで分かりやすい表現が可能でありたく、余裕を持たせた総数に決定しました。
主語述語目的語などの語順の自由を図るには、余分に文法記号がいりますが、
・ 字母の中から文法機能のイメージに沿うものを、単独で用いる場合に限ってあてる、
・ 文法記号や数字も「重ね」を可能にし、重ねによって区別を増やす、
など工夫しました。
憶えやすさと使いやすさが両立するよう何度か改造を重ねた結果、字母70、記号総数90となりました。
は、他と重ねると見失われそうな場合もありますが、重宝な利点もあるので含めました。
と
は単独では形の見分けが困難ですが、
は表音記号としては使いませんし、
を表意で単独で用いるのは、文法記号としてのみです。
また、 と
も、
と
も、ともに重ねられはしますが、
できあがった形の区別がまぎらわしいです。「重ね文字」にすると区別が困難になるケースでは、
今のところどちらか一方の「重ね文字」しか一般文字として採用していません。
音韻を変化させる補助的な表音記号には、それらの機能に相当する意味の表意字母を流用し、
機能を抽象化して象っています。
3、表す内容は、「重ね文字」の構成要素の字母の意味の組み合わせ
地球語では、できるだけ単純に科学的に説明できるよう定義付けるのがいいでしょう。
「試案」は、「概枠」としての意味付けを提示しているにすぎません。詳細は、今後世界中からの
意見を寄せ集めながら組み上げる必要があります。最も近い意味の母語で各記号を読みながら
使いますが、唇=lipsが常に正しいとはいえないように、地球語の記号の意味も伝統ことば通り
とは限りません。基本とする定義を今後話し合っていくことが国際間の理解に役立つと思います。
良い、悪い、面白い、くだらないなどの価値に関わる概念をヒトは共通に持っています。
が、それに値する対象はヒトによりさまざまです。評価のランクとしての基礎語は必要ですが、
評価の対象となる「もの」でそれを代弁する地域文化の習慣を引きずっては、
地球民の間に不理解と摩擦を起す元となります。
大小・多少なども共通の基礎概念ですが、何を基準にするかによって実際の程度は違います。
造語に便利な記号ですが、国際間では比較の基準がわかるように使うことが大切でしょう。
・基礎語+基礎語で示す1概念:
1概念ですからすべて重ねた1文字で表現できますが、
形が複雑になって読みにくい場合や初心者には、英語でハイフンで基礎語をつないで
示すのと同様にgf
(つなぎ記号)を基礎語の間に挟んでその統合で1概念を示すこともできます。
この場合には主体になるほうの基礎語を前に起きます。
=
ネコ = 哺乳類-爪
(*もしハイフンを伴わなければ、「哺乳類の爪」の意味になります)
・意味のスイッチ:
象形・抽象形の基礎語の象形文字のまとまりを解き、字母の合成の意味として使いたい場合、別の意味にスウィッチするための文法記号
(ga)を用います。
: 芽(象形文字)、
:
栽培植物(合成の意味)
一見複雑な文字も、基礎イメージの集合なので、使い慣れるにしたがって、
読むのも新しく造字を考えるのも面白くなり、スピードもあがります。
表現したい内容と、それに充てたい「重ね文字」を提出し合い、
異文化間で分かるかどうか討議・検討しながら共通文字を増やします。
複雑に重ねた場合には、意味の受け取り方に違いができる可能性もあります。地域・時代のなかで派生的な文字の使い方に違いが生じるのを止めることはできません。地球語もまた使いはじめられると、自然言語として変化が楽しまれるからです。ですが、基礎語は固められているため、基礎語の組み合わせで意味を説明することはできます。注釈をつけるのに便利なように「特定地域の方言」、「特定時代の表現」などのマークを伴わせる備えも「試案」にはあります。
自由な一時的造字:
知られていない個人名や事柄でも、一つの文書に度々出てくる場合、地球語では
それと分かる手がかりを伴う括弧を使って一時的な略字を合理的に造
り、用います。